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 英語で泣く生徒が増える!        バックナンバー

 60年ぶりに改正された教育基本法を踏まえた文部省指導要領の改訂があり、昨年度は小学生、今年は中学生、来年は高校生の実施年度。つまり今年は中学生改訂の実施の年度である。
改訂の中で特に英語が気になって仕方がない。

*以下の【   】内はすべて文部科学省のホームページから

 改正された教育基本法の基本的な考え方は、【21世紀を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成を目指す】である。

 その基本的な考え方のもとに、【英語(外国語)の目標は、コミュニケーション能力の基礎を養うことであり、次の三つを念頭におくこととしている。

・外国語を通じて、言語や文化に対する理解を深める。
・外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。
・聞くこと、話すこと、読むこと、書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う】

 従来の英語教育は読む、書くがメインであった。そのため中学校、高校で通算6年間も英語の授業を受けているに関わらず、日本人のほとんどが英語を話せない状況を生んでいる。読み書き優先は先進国の進んだ科学、技術を学ぶために文献を読むことが語学の第一次的な目的であったからである。

 明治の文明開化から短期間に先進国に追いつくことができたのも、その成果であったと言えよう。しかし、国際化が劇的に進んでいる現在、「話せない」ことのデメリットは極めて大きいことを認識し、文部科学省の「話すこと=コミュニケーション能力」向上へのステップは決して間違ってはいない。

 けれども、単に文部科学省が求めているのは「話す」能力向上だけではなかった。前述のように、【聞くこと、話すこと、読むこと、書くことなどのコミュニケーションの基礎を養う】であった。

 【今回の改定では小学校に外国語活動が導入され、特に音声面を中心として外国語を用いたコミュニケーション能力の素地が育成されることになった】ことを前提に、中学生は従来よりもさらに読むこと、書くことのアップも求めている。

 具体的に言えば、以下の内容が追加された。
1.【「聞くこと」においては、「まとまりのある英語を聞いて、概要や要点を適切に聞き取ること】
2.【「話すこと」においては、「与えられたテーマについて簡単なスピーチをすること」】
3.【「読むこと」においては、「話の内容や書き手の意見などに対して感想を述べたり賛否やその理由を示したりなどすることができるよう、書かれた内容や考え方をとらえること」】
4.【「書くこと」については、語と語のつながりなどに注意して正しく文を書くこと。……一部省略…自分の考えや気持ちなどを書く……自分の考えや気持ちが相手に正しく伝わるように…】

 文部科学省の考え方をかいつまんで言えば、「外国人と正しく会話ができて、まとまった英文を読めて正しく書くこともできるようにすること」である。
ある芸能人の言葉を借りれば、「言うじゃない!」

 年間授業時数が105時間から140時間に増やすとは言っても、さらに単語数が900単語から1200単語への増加も盛り込まれている。変わらないのは文法だけである。ただし、現在完了進行形、仮定法が追加されている。

 広島市で採用されている教科書を、保護者の方は一度目を通して欲しい。1課からbe動詞と一般動詞が出ている。それだけでなく1課ですでに助動詞のcanも出ている。さらに1課で出る単語は約40単語。3課ではすでに、三人称単数のS(通称三単現のS)が出る。

 一般的に言えば、三単現のSから英語の平均点が下がる。つまり理解できない生徒が一気に増える。そのため従来では10月頃に学ぶ内容であった。これでは余程の理解力・記憶力のある生徒でなければ理解できないだろう。

 教科書会社は、指導要領にそって教科書を作成し、文部科学省の検閲も受ける。そのためレベルアップした教科書作成をせざるを得ない。しかし、文法については変わらないので、他の教科書の編集はどうなっているのだろうか?話せることが最優先なら、文部省は単語をもっと絞ることができたと思う。500単語もあれば十分であろう。

 英語によるコミニュケーションアップの目的が、逆に英語力ダウンとなる可能性が大きい。最初から英語が「嫌いに」なる生徒の割合は間違いなく増えるだろう。保護者の方は、この現状を知ったらどのように感じるだろうか?


2021年06月