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 公立入試制度が大きく変わる!     バックナンバー

 公立高校入試が大きく変わることを以前のこのコラムで書いた。現中1の生徒から劇的に変わる。現在の入試は第一次選抜(いわゆる推薦入試)、第二次選抜の2回受験ができるが、基本的に1回の受験に統合する。

 内容も大幅に変わる。
〇 現在の制度
1 内申点:成績表の5段階評価
 (音・体・美・技(家)は10段階評価だが簡素化して説明)
  中1  中2  中3 
 45  45  45  合計135点 これを130点換算する

2 入学試験:学校によって傾斜配点があるが簡略化して説明
  国語 社会 数学 理科 英語 各50点満点 
  合計250点 これを2で割る 125点満点
 入学試験の合否は1+2の合計(内申点130点、入試125点)で決まる
 つまり入試と内申点が約1:1になっている。

 簡単に言えば、六校では成績表が通算で4以上必要である。(観音除く)
 入試も7割弱必要。(観音除く)
 上位高校では成績がほぼ5の生徒同士の対決。
 入試もさらに高得点が必要。

〇 改正後の制度
1 内申点:成績表の5段階評価
 中1  中2   中3
 45  45   135(3倍にする) 合計225 
 これを20点満点に換算する


2 自己表現:面談で自己表現を実施 
 自己を認識し、自分の人生を選択し、表現する力がどれだけ付いているか
 面談して評価 20点で評価

3 入学試験
 国語 社会 数学 理科 英語 各50点満点 合計250点 
 これを60点満点に換算する
 
 入学試験の合否は 1+2+3で決定
 つまり 入学試験   内申点   自己表現
     60点    20点   20点   100点満点


 受験生が自分の人生を選択できるように、高校は学科、コースを選択できるように教育目標などが事前に発表されることになる。

 広島県の公立入試問題は、全国的にみてもかなり難易度が高い中1のときから基礎を確実に押さえ、さらに応用力を身に着けてないと解けるものではない。

 社会を例にとると、50分間で7枚の問題を解く。図、グラフ、参考資料が使われており、単に言葉を覚えているだけではまったく手も足もでない。図、グラフ、参考資料などを読み取る力が試されるのである。他の科目と比較し平均点が低く、
令和2年(昨年度)の平均点でも22.0点である。

 受験生の平均点で言えば、平成28年度を境に難易度が増していて23.0点、
29年度は20.0点、30年度は21.5点、31年度(令和元年)は22.2となっている。学校の100点満点に換算すると分かりやすい。何と平均点が40点強なのである。

 他の科目も大きく変わらないが、英語に至っては29年度が15.9、31年度の平均点は21.3であった。さらに従来の書く、読む、聞くだけでなく話すも総合的に見るための試験も検討されている。つまり、国際化の中で英語で話す重要性が増した昨今、必然の流れと言えるだろう。

 塾の在り方も大きく変わるだろう。単に定期テストの得点を取らせるだけでは通用しない。実力を身につけさせることは必須となる。それだけでなく英語も話せるようなシステムの構築が急務となる。幸いにも淳風塾はすでに英語の授業はほとんど英語でやっている。

 こういう日が必ずや来ることを予想して、10年ほど前からそれを実施してきたが、私にすればやっとその日が来たかと感じている。

 このコラムで「生徒たちは、自ら考え、自ら行動できる力」を身に着けることが必要だと、何度も書いたが、早急にそれを生徒たちが表現できるシステムの構築を図る予定である。

 *一部間違いがありましたので訂正しました。

2021年03月