神戸東須磨小「教師イジメ」事件 バックナンバー
新しい事件が次々と起こり、教師による教師イジメの問題の報道はほとんどされなくなった。しかし、決して忘れてはならない重大な問題であろう。新しい事件が次々に起こるたびに記憶の片隅に追いやられているのは実に残念だ。
この事件のTV報道で多くの視聴者の印象に残っているのは、後ろから羽交い絞めにして激辛カレーを無理やり食べさせている映像だろう。この映像だけでは単なるイジメのイメージしか残らない。しかし、加害者教師の陰湿なイジメは、そのようなレベルを遥かに越えている。
大柄な加害者A教師が、被害者X教師が初めて買った車の上に乗っている写真もネット上では大きく取り上げられている。さらには新車で送り迎えさせて、ドアを足で閉めて車を傷つけたり、タバコの吸い殻を入れたペットボトルの水を車内でわざとこぼして汚すこともしていたという。明らかにこれらは器物破損である。
TV報道ではなかったようだが、週刊文春10月24日号によれば、後輩男女教師に性行為の強要をしていたという。別の被害者Z教師は、加害者A教師と別の加害者B教師からダイエットを命じられていた。それらを数値の見える体重計の写真をLINEに送ることでAらに管理されていたという。
Z先生の体重を確認したAは、「おっ、痩せているやん。ご褒美に約束通り、Yと(性行為の意で)ヤろか」と言い放ったという。週刊文春のこの報道が事実なら、単なるイジメ問題ではない。もはや常軌を逸した強要罪にあたる可能性もある。
さらに週刊文春の記事は続いている。Aから性行為を強要されたY教師とZ教師が拒否の意思を示すと、うら若き女性のY教師に「じゃこの後、Zのチンコ握るくらいはせぇよな」。チンコを握った証拠画像を送ってくるようにと念押しまでしていた。
週刊文春10月31日号ではイジメ教師CはX教師の交際相手の女性教師Z(別の学校に勤務)の「下着を持ってこい」「下着の写真を撮ってこい」と要求していたという。それだけではない。Z教師の部屋に上がり込むための強引な口実を作ろうとさえしていた。
あまりにも狂気じみた言動の数々は、教師CがZさんの家に上がり込み、わいせつな行為に及んだとする卑俗な噂までひそかに生じさせたという。
これらの事実はもはや教育界だから許されないというレベルの事件ではない。どの社会においても許されない事件である。校長、教頭の管理者がまったく気づかなったとは到底思われない。事なかれ主義で何とかその場を終わらせようとしていたとしか思えない。
生徒同士のイジメの事件でも、言い訳は決まっている。「まったく気づかなかった」「遊びだと感じていた」と…。そしてイジメられた生徒が命を落とす悲惨な結果になる-こういう事件が後を絶たない。
学校に言っても解決がつかない場合が多い。傷害を負った場合は病院で診断書を取って、警察に訴えなければ、さらに陰湿なイジメ受けることになる。学校の自浄力を待っていたのではさらに被害者が追い込まれるだけである。
今回の事件は、文春によれば「これらは明らかに暴行、傷害、強要。器物破損と多岐にわたる。本部の刑事部長もやる気満々です」
2019年12月