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 第199回(03月号)             BackNumberは こちら

 さすがに社長は従業員どころか、他の役員が束になってかかっても勝てない程にその勘がさえておった。若者たちはその社長を支える素振りを見せながら、階段を上がろうと考えておったように思う。これはワシの思い込みかもしれんが、ずっと後になってからいろんなことが判明した。しっかし、そのことはまたの機会に譲ることにしておく。彼らは社長を心から尊敬する態度をしめしながら、古い部長をやり玉にあげようとしたのじゃ。古い部長連中は、過去の成功例にしがみついて、一歩もそこから出ようとしなかったきに…。じゃが、考えてみれば、それも仕方のないことかもしれん。それにしか頼れる物はないきに…。

 第198回(02月号)             BackNumberは こちら

 物事は単純に考えればわかることじゃ。テニス理論を学んだ者がテニスが上手くなることはない。走ることでもそうじゃ。歩幅を大きくして回転数を上げれば早くなるなど誰でもわかる。それがでけるかどうかが問題なのじゃ。会社を大きくする者は理論を学ぶことも重要じゃが、実戦でそれを生かせる才能が大切なのじゃ。何事でもそうであるように、素質は最も大きな要因になるとワシは考えておる。これを言えばせんなきことじゃが、どうしようもない事実なのじゃ。ワシが血を吐くほど頑張っても、100m走でオリンピックで金メダルを取れないのが明確であるのとまったく同じことなのじゃ。

 第197回(01月号)             BackNumberは こちら

 それは社長が最も良く知っておった。社長は大学を出てはいなかったが、会社をその嗅覚で大きくしていったのじゃ。じゃがのう、決して経営理論を学ばなかったわけではない。彼はむしろ、そんじょそこらの大卒よりはるかに勉強していたのじゃ。経営に関する本を読むだけでなく、経営コンサルタントもついておった。日本でも有名な方じゃったと聞いておる。若者たちが一定以上の大学を卒業しておっても、社長の勉強量にははるかに及ばなかったと、ワシは踏んでいる。さらに経営者としての嗅覚は才能じゃろう。どんなに経営理論を学んでも、己の会社の現況において最も良い経営の方向はどこにも書いておらんきに…。

 第196回(12月号)             BackNumberは こちら

 じゃがのう、新しいマーケッティングを知っていようと、実際の売り上げにそれほど役立つわけではない。あの有名な話を知っておるじゃろうか?パナソニック(当時は松下電器という名称じゃった)に新入社員が入り、経営の神様の松下幸之助社長に滔々とマーケッティング理論を語った。すると経営の神様は「あんじょう商いをすることでんな」と語ったという。本当のことかガセの話かは知らぬ。しっかし、経営の本質を表しておる。つまりじゃ、理屈をいくら並べても商いには役に立たぬということじゃ。若者と対峙しておった古い部長連中の力がなければ、商いはうまく行かぬということじゃ。若者と古い部長連中とのバトルは簡単に決着がつくものではなかったのじゃ。

 第195回(11月号)             BackNumberは こちら

 ここから彼らの反撃が始まったのじゃ。今までずっといじめられておったのじゃから、そのパワーは以前以上であった。怒りもそれにあったきに…。古い部長連中に対する接し方は、はたから見ておったワシの目にも異常じゃった。古い連中が数値目標達成しなかったときだけでなく、ミスでもしようものなら徹底的に彼らを攻撃した。元々新しい戦力とかマーケッティングなど知らず、今までの勘と経験だけで生きてきた彼らにとって、マーケッティング理論をまるで錦の御旗のように振りかざし、組織論をあたかも経営に不可欠な知識かのように社内に振りまく若者たちの戦略に打つ手を失っておったようじゃった。

 第194回(10月号)             BackNumberは こちら

 一人去り、二人去り…まるで歯が抜けるように、彼らから去っていく取り巻きの者たち。三人の近くにいた者の中には「このグループには愛がない」と嘆く者もいたのじゃ。臥薪嘗胆とまでは行かないが、辛い思いをしながら、社長が何とかしてくれることを願っておった。そうじゃのう、確か3年ほど過ぎた頃に、社長が思いついたように人事異動を言い始めた。それまでは人事はすべて常務に任せておったのじゃが、常務が彼らに対して何の手も打たないことにしびれを切らしたのじゃろう。何となくその雰囲気を感じた常務は、社長が口を挟んで、すべての権限を取り上げられるのを恐れて、彼らを再び日の当たるポストにつけたのじゃ。

 第193回(09月号)             BackNumberは こちら

 ここから若ものたちの苦しい時期が始まったのじゃ。古手の部長たちは、自分たちの春が再びやってきたかのように振舞った。それに対して、若者たちのグループは、その多くの者たちが去って行った。しかし、A,B、Cの三人の団結は強かったのじゃ。周りから後ろ指を指されても、彼らは決してひるむことはなかった。むしろ、団結を誇り捲土重来を期したのじゃ。彼らの心の奥底には錦の御旗-つまり社長が付いているという安心感があったのじゃ。それが見抜けぬ古手の部長たちの方が、ワシなどから見ると、むしろ大ばか者に写ったのじゃがのう…。しっかし、表面上は苦節の時期であったことは間違いのない事実じゃきに…。

 第192回(08月号)             BackNumberは こちら

 手始めの改革ではあったが、その奥にある狙いを知った古手の部長たちは、役員と手を組み、社長の狙いをつぶしにかかったのじゃ。しっかし、社長を相手に勝てるわけはないのは、彼らも先刻ご承知でのう。彼らは若者をターゲットにしたのじゃ。曰く、「彼はまだまだ分かってない」。曰く「彼には商品知識も、顧客も知らない」曰く、「机上の空論ばかり」。などなど、彼を徹底的にたたいたのじゃ。その若者だけでなく、彼の周りにおった者たちも、古手の部長にジワジワ責められたのじゃ。もともとパワーがある者たちは少なく、まるで馬糞の川流れのようにバラバラにされてしまったのじゃ。

 第191回(07月号)             BackNumberは こちら

 社長はそれを苦々しく思っておったのじゃ。しっかし、その体質を変えるのは簡単ではない。なぜなら、企業をともに立ち上げた役員たちの誰もが現状の企業に満足し、社長が改革をしようと試みるも、なかなかメスを入れることはでけんかったのじゃ。そのため威勢のいい若者のグループのパワーを利用して、企業体質の改革を実行し始めた。まずは組織改革であった。今までの組織では古い体質をそのまま続けられる。そのため仕入れと販売のバランスの変革をした。今までは圧倒的に仕入れが強かった。彼らの思う通りの商品の構成、メインの販売価格帯、レイアウトに至るまで決めておったきに…。

 第190回(06月号)             BackNumberは こちら

 A,Bだけより戦略家Cがついた彼らのパワーは今まで以上に波及力を増したのじゃ。企業の中で若手ではあったが、何人かの集団が生まれるとパワーバランスが変わってくる。ましてや古い体質にメスを入れたかった社長にとっては渡りに船じゃった。社長は彼らの主張する「企業の古い体質からの脱却とシステム化」の言葉を使って、企業にメスを入れようと図ったのじゃ。確かにその企業は売り上げこそ大きかったが、中で働く者たちは古い体質の持ち主で、まるで役人のように「前例主義」に固まっておった。まったく新しいことへのチャレンジに関しては、己が実行するどころか、チャレンジする者へは批判・攻撃を繰り返したのじゃ。

 第189回(05月号)             BackNumberは こちら

 2人はまるで兄弟のように仲睦まじいタッグを組んで、古い企業の体質にメスをいれるべく奮闘を重ねた。社長だけでなく、その頃、力を付けつつあった常務からも信頼され、その力の波及は以前と比べてはるかにアップした。じゃがのう、若者Aの心のどこかに「また裏切られるのではないか・」との疑念が、常につきまとっておったようじゃった。良い時は寄ってきて、悪くなれば去っていくだけでなく、悪くなると寄ってたかって叩きに来るのは世の常じゃきに…。Bと慎重に敵・味方を判断しながら進んで行った。さらに若者AにはCもついた。Cは戦略家で彼らの強い援軍となった。

 第188回(04月号)             BackNumberは こちら

 若者Aはこの間の憤りは決して忘れなかった。自分が良い時には寄ってきて、悪ければ差って言った物者たちへの怒りが、彼のカムバックへの原動力となった。それに苦しい時も決して彼から去らず、常に寄り添ってくれた若者Bと、その結びつきを強めたのじゃ。若者Bは柔らかな人柄で人徳もあり、それが彼らのグループの結びつきの接着剤になった。つまりじゃ、若者Aが完全復活を遂げられたのも、Bの支えがあったからなのじゃ。この2人を軸として、若者たちのグループが企業の中で力をつけていったのじゃ。じゃが、その根底には社長というつよ~いバックがついていたからは言うまでもない。

 第187回(03月号)             BackNumberは こちら

 若者Aは今度は以前と比べると慎重じゃった。あまり調子に乗ると周りからの反発があることを身にしみて感じたからじゃきに…。しっかし、彼の行動パターンはそんなに変わるものではない。今までとは慎重ではあったが、次第に以前の勢いを取り戻していった。するとまた、周りには利益を求めて彼に近づいてくる者も増えたのじゃ。実に悲しいことよのう、良いと思えば人はよってくる。逆に損をすると感ずれば人は去っていく。世の習いとは言っても、それをあからさまに見せつけられるとは!企業というのはまっこと恐ろしい集団のようじゃ。若者はそれをしみじみ感じたようじゃ。

 第186回(02月号)             BackNumberは こちら

 若者Aの勢いは止まった。日の出の勢いがなくなると、悲しいことじゃが周りにおった者たちも次第に去って行った。己の損得ばかりで行動していた者の正体が明確になったのじゃ。若者Aを決して見捨てぬ者もおった。ずっと彼を信じていたBじゃ。Bは変わらぬ気持ちを持ち続けておるようじゃった。なぜなら、2人の間の関係は、単なる利害の一定ではなく、企業運営を近代化させたいと願う思いだったからじゃ。Bだけでなく、他にも若者Aを信じてついていく者も少数じゃったが存在した。臥薪嘗胆の気持ちを抱いておるようじゃった。元々社長のお気に入りの若者ゆえ、部長連中の気持ちが収まるのを見計らっておった社長は、若者Aを再び日のあたるポストへ導いたのじゃ。

 第185回(01月号)             BackNumberは こちら

 若者Aを支持しておった連中も失敗した若者から少しずつ距離を取り始めた。企業には企業の論理があり、どんなにかわいがっておっても数字を出さぬ社員にはそれなりの厳しい評価をしなければならないのじゃ。それを否定すると企業の存続は危うくなる。世の中にはワンマン社長が「数字を上げない者」であっても評価し続ける人もおる。こういう企業は、他の面でも社会的正義を無視する傾向がある。つまりじゃ、社会のルールは自分自身と勘違いしておる場合が多い。早晩、そういう企業は社会的制裁を受けることになるのじゃ。この企業は悪しき傾向は若干あったが、企業の最低のルールは守っておったきに…。

 第184回(12月号)             BackNumberは こちら

 徹底的に組織変更に反対した古い体質の部長連中は、若者たちの動向に常に目を光らせていた。事あるごとに彼らを敵視し、追いつめる機会をうかがっていたのじゃ。彼が仕事の面で失敗をするのを待っておったのじゃの。若者をかわいがる社長であっても、若者が失敗すればすれを庇うわけには立場上いかんきに…。その機会がやってきた。若者が調子にのって、売り上げを伸ばそうと無理な仕入れをやったのじゃ。もちろん、無理な仕入れの結果は火を見るより明らかじゃった。売れない商品はたたき売りしかない。そうすれば利益を蝕んで散々な結果となった。この機会を生かした部長連は若者を徹底的にたたいた。

 第183回(11月号)             BackNumberは こちら

 この2人の新しい風-つまり企業の近代化-は当然の時代の流れではあったが、当時の古い体質をひきずっておった多くの先輩社員には不評じゃった。そのため若者の足を引っ張ろうと、虎視眈々の部長連中も多かったと聞いておる。ある組織変更のプロジェクトがあり、思い切った組織の変更をやろうと考えておった2人は、その第一段階として、仕入れ担当の権限の低下を狙った変更を試みようとしたが、その狙いを先輩の部長連中に見受けられ強い反対で押し切られてしもうたのじゃ。さすがに企業で長い経験を積んでおるので、その辺りの若者の思惑など見破るのは簡単なことじゃった。

 第182回(10月号)             BackNumberは こちら

 2人の若者のAとBは理想の企業の夢を語り合った。今までの古い企業の体質から脱却しなければならないことを夢見ていたようじゃった。今までの古い体質は、勘と経験にたより、係数的な捉え方を否定しておったのじゃ。それだけではない。仕入れ先との癒着もあったように聞いておる。つまり、仕入れ担当者はキックバックを前提に仕入れておったのじゃ。これでは売れ筋を仕入れるより、キックバックをしてくれる企業を中心に仕入れることになる。古い体質を抜けるのは実に困難なことであった。この2人の若者の周りには人が集まった。彼らがいずれ企業の中心となることを読んだだけでなく、彼らの主張に賛同したかれでもあったのじゃ。

 第181回(09月号)             BackNumberは こちら

 若者はまるでわが世の春のような振る舞いをするようになった。それも当然じゃろう。当初は遠慮がちのようじゃったが、次第に調子に乗るようになった。すると彼(Aと名付けよう)の周りには若者がどんどん集まるようになったのじゃ。なぜなら、次の権力者になるのは間違いがないと感じたからじゃ。その中には、彼の権力を求めるのとは違って、彼の新しい考え方に同調した者もおった。仮にその若者をBと呼ぶ。Bは人柄もよく、単に企業で出世を求めてAについたのではない。Aの考え方に共鳴したに過ぎない。その頃のAは調子に乗ることはあっても、人として特に問題はなかったようじゃ。

 第180回(08月号)             BackNumberは こちら

 何度も言うようじゃが、彼は企業の中では伝説となったのじゃきに…。普通、企業では専務と平の従業員では月とすっぽんなのじゃ。まったくそのレベルが違う。喧嘩になるなど考えられん。ましてや、平社員が専務を追い込むなど考えられん事態なのじゃ。実際は後ろにいた社長が追い込んだのじゃが、企業内では話に尾ひれがついて彼が追い込んだことになったようじゃ。その方が話としては面白いからのう。彼は社長の寵愛を受けて、まさに思いのままに動いた。社長以外の役員も、若者を恐れるようになった。なぜなら専務の例でもわかるように、社長が後ろについているきに…。

 第179回(07月号)             BackNumberは こちら

 追い込まれた専務は退職した。彼はその後意地になって別の会社を設立したようじゃ。しっかし、一度のんびりする癖が付き、刻々と変化する企業環境について行くだけの知識をもはや失っていたのじゃ。気持ちがいくらあっても、知識がなければ経営などやれるものではない。まっこと厳しい世の中じゃきに…。創業者の一人じゃったのでかなり株を持っていた。その株を売り払って企業を起こしたのじゃきにほとんどの財産を失ってしまったと聞いておる。晩年を汚した人生となってしもうたのじゃ。ここから専務を追いやった若者の快進撃が始まった。なぜなら社内外に彼の伝説が生まれたからなのじゃ

 第178回(06月号)             BackNumberは こちら

 専務は若者に追いやられた。しっかし、彼を庇うものはいなかった。昔から彼とともに苦労した役員たちの何人かが庇うと思われたが、そのそぶりさえしなかったのじゃ。追いやられる者を庇うものは、同じ仲間として追いやられるのが企業の常識ではあるが、まっこと寂しい限りであった。強い者に味方をするのが企業の掟だとはわかるが、悲しい出来事じゃった。ひたすら社長を信じてついて行った彼ではあったが、ここここに至っては社長に恨み言を言ってもせんなきことじゃった。あの暴言から1,2年後に、専務は退職を決意したようじゃった。激しい性格の男じゃったがのう、決意を固めざるを得なかったのだ。

 第177回(05月号)             BackNumberは こちら

 それによって彼は伝説の男となった。まさしく計算し尽くされたことではあったが、それを考えておらん多くの者たちは、彼を持ち上げたのじゃ。彼が特に腹が据わっていたわけではない。リスクを冒してやった行動でもない。権力を後ろに持っておるきに、でけるのじゃ。「度胸がある!」と褒め称えられることを計算していたのじゃ。お主らも彼の立場で考えると、すぐに分かるじゃろう。まっこと彼の作戦は想像以上の成果を上げた。伝説となった彼は、的を専務に絞り上げた。常務、部長など敵を増やすといくら後ろ盾があっても社長は抑えきれないからのう。専務はこのときから、どんどん追いやられる状況となったのじゃ。

 第176回(04月号)             BackNumberは こちら

 a「専務は何も専務だ!」と堂々と専務に宣言!専務は怒りに身体を震わせたが言い返すことはできなかったようじゃ。それを聞いていた者が、周りに言いふらしたのじゃろう、その噂は瞬くうちに社内外に広まった。社長の後ろ盾がなければ決して口にできない言葉であったが、何も考えてはおらなかった社員たちは、若者の伝説となったようじゃ。少しでも考える者がおれば、すぐにわかりそうなものじゃがのう。まっこと多くの者は何も考えず生きているということじゃ。まさに黄門様の印籠と同じでのう、江戸幕府がついていなければ、もうろく爺のたわごとに過ぎん印籠も権力の裏打ちがあってこそ生きているのとまったく事情は同じ。

 第175回(03月号)             BackNumberは こちら

 一定の年齢に達して、肉体的にも精神的にも頭脳の面でも衰えるのが人の定めなのじゃ。人によってその年齢は当然ながら異なる。専務はまだまだ十分に働ける年齢であったが、企業が大きくなるにつれて、自分の現状に甘んじてしまい、昔持っていた情熱を失ったのだろう。一度心の火が消えると、新たに燃やすことは困難になる。彼は封筒に入れれば、横に置かないで立つほどの役員報酬を得ていて、さらに企業も伸びておったので、その現状に安住してしまったようじゃった。彼だけがそうだったわけではない。ほとんどの役員がそうであったが、彼ほどひどくはなかったのじゃ。まさしく彼は現状に甘んじておる象徴的な存在であった。

 第174回(02月号)             BackNumberは こちら

 そして、徐々に専務・常務を追い込んで行った。それは社長にとっても望ましい傾向であった。なぜなら、昔から彼を信じてついて来た者を、まるでビールのキャップのように切って捨てるわけにはいかなかったから、若者の言動は彼らを切るのに実に都合が良かった。常務・専務が居心地が悪くなり、自ら引退してくれることを望んでいたのだ。それだけでなく若者は常に社長をヨイショしていたので、社長のカリスマ性を高めることになった。「社長はこの業界ではデキル者として有名な人だ!」と歯の浮くようなことを平気で言っておったようじゃ。まぁ、どの企業でも社長というのは「オラが大将」的な要素はあるかもしれんがのう。

 第173回(01月号)             BackNumberは こちら

 そして、徐々に専務・常務を追い込んで行った。それは社長にとっても望ましい傾向であった。なぜなら、昔から彼を信じてついて来た者を、まるでビールのキャップのように切って捨てるわけにはいかなかったから、若者の言動は彼らを切るのに実に都合が良かった。常務・専務が居心地が悪くなり、自ら引退してくれることを望んでいたのだ。それだけでなく若者は常に社長をヨイショしていたので、社長のカリスマ性を高めることになった。「社長はこの業界ではデキル者として有名な人だ!」と歯の浮くようなことを平気で言っておったようじゃ。まぁ、どの企業でも社長というのは「オラが大将」的な要素はあるかもしれんがのう。

 第172回(12月号)             BackNumberは こちら

 若者は専務であろうと常務であろうと、堂々と彼らを悪しざまに批判した。もちろん社長に気に入られるように日々振舞っていた。それだけでなく、批判するときには必ず社長のヨイショを入れていた。社内では彼の言動が評判となった。「専務を堂々と批判した」「あの常務をコテンパにとっちめた」と、日ごろ仕事をしないで高給を取る彼らに怒っていた社員に拍手喝采で受けいられた。印籠をかざし、悪代官を懲らしめる助さん、格さんのように映っていたのだろう。バックに江戸幕府がついていたように、彼には社長という強いバックがついているのじゃから、敵はいない状態であった。

 第171回(11月号)             BackNumberは こちら

 もちろん社長は細かいことまでは耳に入らなかった。しっかし、重役はどれもまともに働かず、彼におべっかを使うだけで、会社に来てはそれぞれの部屋で新聞を読むだけであったのは重々承知していた。じゃが、ここまで企業を大きく下のは若い時には彼とともに苦労をしてきた同志であった。それゆえ、社長は彼らを糾弾できなかったのじゃろう。重役たちがその立場に安住し、高給をもらって安穏と暮らしておった。つまり、何の仕事もしないが、社長の機嫌さえとっておけば安泰と踏んでいたのじゃろう、とワシは思っておる。そこへ期せずして若者Aが入社した。Aはこの状況を見抜き、社長に取り入って無能な重役の排除を考えた。

 第170回(10月号)             BackNumberは こちら

 社長たる者さすがに時代を見抜く力はあるきに…。古い体質から新しい時代への大変換が必要なことを分かっておったのじゃ。社内ではトンデモナイことも日常的に起こっておった。当時その企業は、古株の男性社員から若い女子社員に至るまで、社内は風紀も乱れておったと聞いておる。お尻を触らせたら○○円、胸なら○○円など、就業中に平気でそういう会話が飛び交い、実際に行われていたという。決して風俗の会社ではない。一般の企業じゃった。これを知れば、若い娘をその企業に就職させるのを躊躇する親御さんも、当然出てくることになる。給料も担当する重役が「君は○○円」と勝手に決めることもあったらしい。。

 第169回(09月号)             BackNumberは こちら

 元気のいい若者がある企業に入った。彼の名前を仮にAとしよう。Aはその企業の古い体質を何とか変えようと考えたようじゃ。入社してすぐにそれを考えたようじゃから鋭いきゅう覚をもったいたんじゃろう。しっかし、入社したばかりの若者にそんなことがでけるわけがない。しかも、その企業は100億を越える売り上げを誇る企業じゃ。社長以下古い体質のまま生きてきた企業じゃから、誰もがそのままで生きていけると信じて疑わなかった。そこで彼は社長に取り入った。ちょうど時期は社会が大きな変革の時代じゃった。社長もうすうす変えねばならぬと感じておったようじゃった。