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「ごろ合わせ教師へのマスコミ報道」 バックナンバー

 嫌な奴(18782)+嫌な奴(18782)=皆殺し(37564) 小学校の教師がネットにあったのを授業で生徒に興味を持たせるために教えたことが、今問題になっているという。TVでも取り上げられたそうだ。

 子どもが家に帰って保護者に話したのだろう。それを教育委員会に伝え、大問題に発展しただろうことが予想される。ネットで調べると、
たった一人の保護者の訴えだったらしい。

 何年も前のことになるが、
ドレミの歌の替え歌を欠席した担任の代わりに来た校長先生が歌った。内容はほとんど覚えていないが、レは霊柩車のレ、ソは葬式のソだったように思う。子どもたちは大喜びだった。しかし、これも保護者が教育委員会に伝えて社会問題になった。

 
汚い物、死に関する事、競争的なことなどは、子どもたちに教えてはいけない社会風潮が蔓延している。それが優しさであり、子育ての基本的な考え方としてあるようだ。

 昔話についても「可哀そう」という気持ちから、話の結末を変えることもあるという。桃太郎が鬼退治をしたとき、「許して下さい」と鬼が謝ったので許してあげた、という風に…。

 
悪いことをすると、謝っても許されないことがある-われわれの先祖が子どもたちに躾を教えるために作った昔話でさえ変な優しさで変えてしまう。それでは桃太郎を子どもに読ませる意味がない。

 今回のトラブルはブラックジョークがホンの少し過ぎている気もするが、
目くじらをたてるほどの問題であろうか?教育委員会に伝え、それをマスコミが報道するほどの問題であろうか?

 国際人を育てなければならない時代に、
ユーモアのカケラもない子どもを育てていいのだろうか?イギリスから重税と宗教的な迫害から逃れてアメリカに渡った人たちは、開拓の苦しさをユーモアで紛らせた。その文化がアメリカ社会に根付いている。そのジョークの一分野にブラックジョークもある。

 
少なくともジョークが分からなければアメリカでは通用しない。日本においても、あの著名な島崎藤村が「冗談が分からないほど歯がゆいことはない」と言っている。

 今回の事件?で、
私は子どもたちだけでなく別の心配もしている。社会問題にされた小学校の教師は、萎縮して今後はジョークの1つも言わなくなるかもしれない。トラブルを起こさないためには何もしないことであるから…。

 そのために
は淡々と授業をこなし、淡々と生徒に接することである。一切余計なことをしたり、言わなければ問題は起きない。その結果、生徒は楽しくない授業、楽しくない学校生活を送る恐れもある。

 かなり昔に友人に聞いた話で、細かな記憶はほとんどないが、生徒に人気のあった先生が独自の授業を考えて実行した。それが教育委員会に伝わり問題視された。それ以降は淡々とすべてをこなすだけになったという。

 
この機会に、間違った優しさとか、間違った平等、汚い物から遠ざける教育にそろそろ終止符を打とうではないか。企業が国際化して、外国人も多く国内企業に採用され、日本人も外国企業に入る時代に、こういう教育を続ければ、とても勝ち抜けるとは思われない。

 
今回はやや過ぎた感のあるブラックジョークだが、目くじらを立てて、TVで報道するほどの問題ではないのではないのか。少し外れるとマスコミは叩き、大きな外れには目をつぶっているような気も…。


2015年12月