過去の栄光? バックナンバー
定期試験が終わりました。結果はどうだったでしょうか? 今回も淳風塾は複数の学校で学年1位を獲得しました。初めて学年1位になった生徒もいます。実に嬉しそうな表情を浮かべていました。
当然のことですが、テストは上がる人もいれば、逆に下がる人もいます。あの女子フィギアの真央ちゃんでも思わしくない成績に終わることもあります。ましてや、一般の私たちが上がったり、下がったりするのは特別のことではありません。
このことは誰でも理解しています。しかし、自分の成績とか我が子の成績になると、それを受け入れられない生徒、保護者がいるのも事実です。自分だけは、あるいは我が子だけは、上がり続けて当たり前だと考える人もいるのです。 また、一度上がったら、そこからは下がらないものだと思い込む人もいます。客観的には分かっているでしょうが、自分だけ、我が子だけは別、と考えるのでしょうか?
さらに言えば、自分の一番良かったときのイメージだけが残る人もいます。たった1度の結果だけを盛んにおっしゃる保護者は結構いるのです。 それが端的に出るのが、中1の最初の試験の結果です。ご存知のように、中1の最初のテストは範囲も狭く、内容も実に平易です。数学にしても英語にしても高得点が出ます。理科、社会なども同じです。むしろ、高得点が出ない方が問題です。そのときの得点とか順位を基準に考える生徒、保護者がいます。
「英語が得意で満点だった。」という生徒。「あのときの順位が良かった」という生徒。それを基準にして上がった、下がったと言う人は意外に多いのです。これは計数的な捉え方が苦手なタイプの人に多いようです。
逆説的に言えば、そういう人は理数系の科目は苦手でしょう。つまり、その得点の意味が正しく理解されていないからです。易しい問題なので高得点が出るのは当然なのです。また、順位も狭い範囲なので番狂わせはよくあることです。 本当に伸びる生徒は、それを正しく理解して、範囲が広くなってもそれに対応できるような努力をします。
ところが、伸びない生徒は、過去の最高の順位、得点だけを誇りにして、下がればその原因を他に求めるパターンが多いように思われます。 学校の先生が悪い、塾が悪いなど、口にする方を見かけます。学校の教師、塾教師がその原因の対象になり易いのです。
ところで、希望する学校にさも合格するような幻想を与える塾もあります。それによって生徒の囲い込みを図っているのでしょう。つまり、順調に行っているように思わせて、退塾を防ぐのです。七、八年先の大学入試まで順調に行くかのような幻想を与える塾もある、と耳にしたことさえあります。保護者の喜ぶことを言って、彼らの取り込みを図っているのでしょうか?
淳風塾は保護者に耳の痛い話をします。その時、立腹される方もいますが、「誰が本当のことを言ってくれたのか?」は、いずれの日か理解してくれると信じています。実際、冷静に物事を捉える保護者も少なからずいます。
そういう方ほど、我が子を客観的に見ています。 むしろ、そういう方は、「歯の浮くような美辞麗句」を並べると、逆に信頼をなくすのではないでしょうか?「巧言令色、仁少なし」は時間・空間を超えて真実ではないかと信じています。
2010年12月